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主はその群れを養いたもう

クラシック音楽。って聞いただけで、逃げ出したくなる、あくびが出る、嫌な顔しちゃう…人は多いことと思います。

あたしだって嫌いじゃないが、曲目がマイナーだと結構キツイです。

ちなみに久石譲氏のコンサートで寝ました、あたし。

今日はそんなクラシックアレルギー持ちの方、でもちょっと興味のある方のためのちょっとした手引き。

まずは日曜夜9:00、チャンネルをNHK教育に合わせましょう。クラシック番組「N響アワー」の始まりです。

音楽は、耳に入ってるくらいで結構。しっかり聴かなくて全然オッケーです。この番組を見る目的は、ズバリ人間観察に尽きます。

まず番組司会者の池辺晋一郎氏をご覧ください。まず、立派な頭髪に目が吸い寄せられるこの人は日本の高名な作曲家です。でもその実、くだらないギャグを言いたくて、その機会を虎視眈々と狙っていることがわかります。ゲストやアナウンサーの引きつった笑顔もどうぞご覧ください。

さて、N響による演奏風景が映し出されましたでしょうか。

まず一番カメラに写る機会が多いであろう、指揮者です。国籍も見た目もさまざま、棒の振り方もさまざま、悦に入った表情もさまざま。時には唾や汗を飛ばしながら指揮台から落ちそうな勢いで棒を振るこの人たちは、一体何をしているのでしょうか? なんかの役に立っているのかなぁなんて思う人もいるでしょうが、実は指揮者はいないと困ります。

演奏の方針とか、100人とかそんないっぱいいる楽器をひとつにまとめるのが、指揮者の役割です。実際いくらオーケストラが上手でも、指揮者が下手だと(音楽の考え方だけでなく、棒の振り方も案外大事らしい)結構演奏はひどかったりします。

大体指揮者はオーケストラに関わる楽器にひとつひとつに精通していて、それらが一斉に鳴ってもひとつひとつ聞き分けることができるんだそうです。それに、個性もそれぞれの楽団員をまとめなきゃいけないから、リーダーとしての資質も問われます。案外大変な仕事なんですね。

一回の放送につき、2,3曲は演奏されるので(録画です)、指揮者もいろんな人を見ることができるでしょう。あら、素敵な洋服、いやだフケが飛び散ってるわ、なんて立派なお鼻をお持ちでしょう、いかにもフランス人っぽいわ、なんでこの人腕しか動いてないの?とかを主に観察しながら、それぞれを比較してみましょう。指揮者の個性が、曲にも表れてることがなんとなく分かってくるかもしれません。

そして次はオーケストラ楽団員ですね。

まず、カメラが上から全体を映したら、頭頂部の頭髪をチェックしてください。オーケストラに占める薄毛の方の割合を確認します。

そして演奏者の正面が映し出されたら、前から砂漠化が進んでいる人もチェックしましょう。あ、このひと後ろは大丈夫だけど、額はヤバイ!なんて思って、うっすら微笑んでみましょう。なんだかピースフルな気持ちになりませんか?

そして、さらに観察しましょう、演奏に対する姿勢です。

皆さんわりと淡々としている方が多いですが、時にものっすごい必死になっている方がいらっしゃいます。とても良いこと、大切なことです、けれども情熱的過ぎて浮いています。それもまた集団の中で微笑ましく映ります。そこから普段の楽団員たちの人間関係に想いをはせたりしてみましょう。

あと、一部の管楽器奏者は、演奏時間が過ぎるにしたがって、顔に赤みが差してきます。有酸素運動ですね! 

ファッションチェックも大事ですね。

タキシードの生地が上等なのは、主席演奏者です。統一された衣装に見えて、実は自前なことが分かります。

ちなみに2007年現在のN響コンサートマスターは(バイオリンのひとで、指揮者に一番近い、手前のひと)、かなりの洒落ものです。右手小指に指輪をしています(客席からよく見えるんだ、これが)。あご当てに挟んでいるハンカチがバラ柄です(しかも青いバラだった)。かたいイメージのあるオーケストラ楽員の中では、極端にキザで洒落ものっぽい感じで、面白いです。

うちの家族はわりとクラシックに親しみをもっていますが、大体この番組にチャンネルを合わせるとそんな見方をしてます。音楽をまともに聴いてるのは、大学時代にオーケストラに入っていた父くらいです。

「あーこのひとの頭も結構きちゃってるねー」は母とあたしが毎回言う台詞です。

馬鹿にして…ます、スイマセン。でも日曜の夜、夕食後、お茶の間で見るんだから、それくらいいいじゃないですか。(いくら馬鹿にしたって、N響の楽団員ともなれば、音楽学校主席で卒業、みたいな人はざらです。ほんとはすごいんです。音楽をちゃんと楽しむときは、それなりの気概をもって聴きますよ!)

でも馬鹿にしながら見る、これが案外楽しいのです。親しみが湧きます。垣根が低くなるのです。

芸術の秋、クラシックな世界の俗的な部分を笑ってみるのは如何でしょうか? 遠かった世界がほんのちょっと近づくかも?

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