40の短文描写 01~40

40のお題コンプリート致しましたので、この記事にまとめて載せます。

ちょっと読みにくいかしらと思いますが・・・

感想など随時お待ちしておりますので、どうぞよろしく。

配布元:文章修行家さんに40の短文描写お題

()内は文字数です。

規定では65文字以内ということになっておりますが、2,3字オーバーはまあいいでしょうと配布元サイトさんに書いてあったので、甘えたやつがいくつかあります。

01.       告白

窓から陽光が陰気な腕を差し伸べている、お前の罪を知っているぞ、晒してやるぞと言わんばかりに! 震えのために手鎖がガチャガチャと嗤った。(67

02.      

上質の料理の向こうで、ひたむきそうな目をして話を聞いている男の指が、ドレスシャツの襟の宝石飾りを弄ぶのを、私は見逃さなかったのだ。(65

03.       卒業

卒業証書と小さな花束を床に放り出し、襟のリボンを解こうとしたら、急に涙が頬を伝った。

外は桜の代わりに風花が舞っていて明るく寒い。(64

04. 旅

彼の運転は自信に満ち溢れている。黄色いビートルは田舎道を毎時130kmでゆく。BMGは不釣合いに美しく「スカボローフェア」である。(65

05. 学ぶ

ちいさなこぶしが、関節が白くなるほど、さらにちいさく握りしめられている。息子は口をへの字にまげて、べそを必死にこらえている。(62

06. 電車

やがてのろのろと電車がやってきた。案の定回送だ。車掌をひとり乗せている。彼はシートにぼんやり座って暮れ行く世界を見ている。(61

07.       ペット

もはや味方はモハメドだけ。透明な黒い瞳を覗き込むと、彼は私の涙をするりと舐めとった。小さな頭を撫でると鱗がひんやりと心地好い。(63

08.      

千代は夢遊を病んでいた。毎夜ごと眠ったまま主家を抜け出し実家への道をふらふらと行くのである。いつもたどり着く前に夜は明けるのだが。(65

09.       おとな

みおはそっと辺りを伺いながら、そのかかとの高い靴に足をいれた。もちろんぶかぶかだけど、そのまま玄関を出た。庭はクレマチスが花盛りだ。(66

10.       食事

黄金の卵焼きも、銀色の飯も、母の柔和な横顔も夢だと悟るのに時間はかからなかった。蛆が傷ついた脚の肉を食い千切る音が闇に響いている。(65

11. 本

品のいい、武骨な指が、栞を玩び、頁を手繰る。指と紙が渇いた音をたてる…。

と、不意に彼は目を上げ、私の熱に浮された視線を見つけた。(64

12. 夢

老人の節くれだった指に、兎の顔をもった蜘蛛がつままれている。あっと思った次の瞬間には、私の喉に八本の鋭い爪脚が食い込んでいた。(63

13.       女と女

ろうそくの乏しい灯りでも、バスタブの水面には自分の顔がきちんと映った。髪がまるで少年のように短くなったことを改めて自覚する。(62

14.       手紙

蛍光灯の白々さの下では手紙の文字も薄っぺらだ。ため息をついてカーテンの外を覗くと、東の空はばら色だった。もう夜明けがくるのか。(63

15.       信仰

祭壇には豹紋の巨大な玉座が安置されている。

見上げると、丈高い玉座は草を食みながらたっぷりの睫毛を瞬いていた。また偶蹄を擁していた。(65

16.       遊び

紙巻を勧めると、ぎこちなく、ふっくらと赤い唇に一本はさむ。屈託なく笑う貌はやはり幼いが、黒いドレスに包まれた肢体は伸びやかである。(65

17.       初体験

夫は興奮しはしゃいでいたが、私はそれどころではない。サイレンは神経に響いたし、痛みは寄せては返す。おまけに産院にはなかなか着かない。(66

18. 仕事

黄金の日が昇り沈みそして昇り沈む。男は白の壷から黒の壷へ水を移す。黒から白へ。白から黒へ。監督官は退屈そうにそれを眺めている。(63

19. 化粧

約束の時間を気にしながら、薄暮の部屋で化粧をしている。天鵞絨のような粉を頬や目の下に刷く。熟れた水菓子のような紅を口唇に引く。(63

20.       怒り

台所から菜切り包丁の鬼気迫る律動が響く。家人の包丁捌きは見事の一言、夫婦喧嘩の迸りを喰らった甘藍は哀れにも千切りであった。(61

21.       神秘

赤ん坊が目をあけると、虹彩は菫の色だった。自分を抱いている父親を見つめ、瞬きもしない。父親は笑い、そしてぽろぽろと涙をこぼした。(64

22.      

茶色の紙袋を手に取ると、じんわりと熱が伝わり、重みは豊かであった。がさがさ覗き込むとたい焼きである。最近評判の店のものに違いない。(65

23.       彼と彼女

男は随分細面だった。肩はなだらかな線を描いている。比べて私は、女にしては大柄で、眉さえ逞しく太い。これでは見合いというより喜劇だ。(65

24.       悲しみ

ぷつりと音にならない音がして、真珠玉がばらばらっと床に散らばった。弔問客がいっせいに顔を上げ、読経が乱れた。焼香の煙が形を変える。(65

25.      

にんじんに噛み付くと、それはそれは瑞々しくて甘いのだった。鮮やかな橙色が口中いっぱいに広がる。台所は静かで、咀嚼の音が際立った。(64

26. 死

葬儀屋が湯灌をする。祖母が以前縫った真新しい浴衣が死に装束だ。

物言わず横たわる祖父からナフタレンが香り、私は眩暈を覚えた。61

27. 芝居

女優は役柄よろしくヒステリックに自らの演劇論を吠えている。

色白なので、瞬く間に内に滾る血が顔を真紅に染める。

迫力、と演出家が嘯いた。(66

28.      

たっぷり熱いシャワーのあと、からっとしたバスタオルに包まれて、がっちり冷えたオレンジジュースを飲めば、細胞が喜んでいることを実感する。(67

29.       感謝

女は懐紙にくるんだ何かを私の手に押し付けた。ずしりとした重さに慌てて辞そうとしたが、女の眼は真剣で、手の力は思いのほか強い。(62

30.       イベント

縁日の参堂は極彩色だ。

蒔子はあちらこちらで目を奪われ歩みを鈍くするので、達朗はその度繋いだ手を乱暴に引っぱるのだった。(59

31.       やわらかさ

シャンプーの泡はもくもくと勿論やわらかいけれど、哲の髪の毛もかなりやわらかい。湯気のにおいも湿り気も、微笑ましさをふくらませた。(64

32.       痛み

膝小僧の傷に消毒液がしみ、私はくちびるを噛んだ。血が薄まってキレイな色をしている。手当てをしながら、痕になるかも、と彼は呟く。(63

33. 好き

宵闇が辺り一面を青く染めている。

繋いだ指先だけが、白い。

微風が頼りなげな芙蓉の花びらを揺らす。

女は幸福のあまり目蓋を伏せた。(62

34. 今昔(いまむかし)

子どもたちはまるで命の限りを尽くして遊んでいるようだ。それはもう、楽しそうに…

瞬くと、ノスタルジーは鮮やかな夕日に溶けて消えた。(64

35. 乾き

水は舌を撫で、喉を素通りして、胃の腑に重く落ちていく。しかし、それは渇きを癒すということとは到底違う。(51

36.       浪漫

でこぼこした表面のガラス窓は光を屈折させ、虹をつくった。目蓋を閉じてその虹を肌に受ける。その肌を這う涙も、虹色を帯びる。(60

37.       季節

青い匂い。蜜の匂い。花粉の匂い。酔いそうになりながら私は、ばらがたくさんあるんですね、と言った。五月ですからね、と店員は微笑した。(65

38. 別れ

冬の海は見渡す灰色の濃淡で、潮気も風も波の音も肌を刺した。浜辺に草履を揃えて海に還っていったあの日の母が見えるようだった。(61

39.      

天井は薄墨を流したように薄明るい。シーツは天国のようになめらかだ。足も手もしっとりと重い。だらしない笑みがこぼれる。

…あと5ふん…(65

40.       贈り物

この精緻な花の図鑑は古いもので、どうにも黴臭かった。ところどころに私の読めない言語でメモがある。形見分けにはこれを貰おうと思った。(65

トライアル、エラー

突然ですが、文章修行をはじめます。

お題は「文章修行家さんに40の短文描写お題」サイトさんからお借りしています。サイドバーの「お気に入り」にもリンクを貼りました。もし、やってみたい方は、必ずこちらの配布元サイト様をご覧になってください。くれぐれも配布元サイト様にご迷惑をかけないようによろしくお願いします。

さてお題は以下のように使うそうです。

その1
 お題に沿って、65文字以内場面を描写 しましょう

その2
 できるだけ、力の限り、
 「モノローグ(内面描写/心の声)」・「抽象性」・「理論理屈の語り」を
 排除しましょう
 説明的な文章も避け、描写から「場面」が想像できるようにしましょう
 とにかく具体的な描写が第一目標です!

その3
 ストーリー性は重要です。
 65文字の中に独立したドラマが見えるようにしましょう
 一連のお題の「主人公」「視点」が同一の人物になるのはかまいませんが
 「続き物」にするのはとりあえず控えましょう
 せっかくの短文描写、まずはお題ごとに一つの話を成り立たせ
 短くてもお話がつくれるようにしましょう

以上、配布元様から「お題の使い方」を一部引用させていただきました。

が、がんばります…

書いたものに関しては、アレコレ評価して下さると嬉しいです。どうぞよろしく。

とりあえず00番から消化。

00. お名前とサイト名をどうぞ。また、よろしければなにか一言。

なまえ:梅や

ブログタイトル:「soundy」

ひとこと:めざせ文章力向上~